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バイオ技術者と農家の二人三脚(1)農業では一般的なバイオテクノロジー [芋作りのプロフェッショナル]

バイオ技術者と農家の二人三脚

(1)農業では一般的なバイオテクノロジー

 バイオテクノロジー(以降、バイオ技術)と聞いて、
読者の皆さんはどんなイメージを持つでしょうか? 
そのまま直訳すれば生物技術。遺伝子組み換えや細胞融合と
いった最先端のバイオ技術が注目され、遺伝子組み換え大豆
などが各種媒体の記事を賛否両論賑わしています。

 このバイオ技術の一つに、クローン技術があります。
クローン牛など動物への使用で物議を醸す場面もありますが、
農業についていえば、昔から一般的に採用されている技術だったりします。

 たとえば、収穫された作物の中で、品質の良いものを選び、
その種を取って翌年畑に蒔く。これを繰り返すことで淘汰が行われ、
さまざまな面で長所を備えた作物が育っていくわけです。

 こうしたクローン技術、つまりバイオ技術を用いて、おいしい
『なると金時』づくりに挑戦しているのが、徳島県藍住町に研究室・
温室を備える一宮バイオファーム代表の一宮健二さんです。

 「正確に言うと、なると金時の苗を提供しています。
その上で、おいしいなると金時を育てているのは、農家さんなんです。
農家の方が、その年に穫れた品質のいい親芋を持ち込んでくれて、
そこから翌年の苗を育てていくのが、僕の役割。なると金時づくりでは、
いわば黒子です」

と、一宮さんは控えめながら、なると金時とのかかわりを話します。

 次回は、一宮バイオファームの取り組みや考え方についてご紹介したいと思います。

(つづく)
 

一言編集後記
 「自分は黒子」と語った一宮さん。とはいえ、
良い苗がなければ、おいしいなると金時も生まれない
のが道理。取材時にも大勢の農家さんたちが笑顔で
相談に来られていました。どうやら、ここでは、
ブランド芋・なると金時がバイオ技術者と農家の二人三脚で
大切に育てられているようです。(スタッフi)

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詳しくはこちら、http://blog.so-net.ne.jp/red-and-yellow/2007-07-15

鳴門金時蒸留所:URL http://www.nkj.cc/
オンライン購入ページ:http://www.nkj.cc/09_buyitnow.html



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栗尾商店の「鳴門うず芋」がモンドセレクション2007金賞に! [芋作りのプロフェッショナル]

世界の舌をうならせた、秘伝の密床。

栗尾商店の「鳴門うず芋」がモンドセレクション2007金賞に!


▲スペイン・バルセロナで行われた授賞式で、
金メダルを受け取った栗尾実太郎専務。

まずは、早春の当ブログ2月16日(金)22日(木)27日(火)号をご覧下さい。
そこでご登場いただいた徳島県美馬郡つるぎ町貞光の
老舗和菓子屋・栗尾商店さんが、世界の舌をうならせました。

あのモンドセレクション2007で、見事金賞に輝いたのです。


受賞品目はもちろん、今回の快挙に先行してわれわれが取材・紹介しました
「鳴門うず芋」です。

ちなみに、モンドセレクション(MONDE SELECTION)とは、
世界的に権威を認められた食品品評会のこと。この品評会は、
1961年ベルギー政府とECが共同し、
お菓子を中心とした食品の品質向上を目的に誕生させたものだそうです。

世界食品オリンピックとも訳されるモンドセレクションの難関。
とはいえ、徳島が誇るブランド芋・なると金時を、栗尾商店さんで
約80年にわたり代々受け継がれてきた密床につけ込み仕上げた『鳴門うず芋』が
突破したからといって、さして不思議なことではないのかもしれません。

伝統を守ること──それは新たな挑戦を生む原動力です。


来年、再来年と期待がかかる中で、なると金時と栗尾商店さんの挑戦は続いていきます。

有限会社栗尾商店 http://www.kurio.jp/


▲モンドセレクション2007金賞を記念して作成したポスター。
ちなみに制作したのは鳴門金時普及委員会(仮)スタッフ
でデザイナーの水口(M)さんです。


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芋畑から【第3話】ブランド芋『鳴門金時』生産農家〜林正史さん〜(後編) [芋作りのプロフェッショナル]

●農家の愛情が女王を育てるのです。



収穫された鳴門金時は低温で約2ヶ月ほど寝かせることで、成熟が進み、
いっそう甘みやうま味に深さが生まれ、色つやが良くなるのだそうです。
「出荷した鳴門金時は、そのまま店頭に並ぶこともあるでしょうし、料理やお菓子、
焼酎の原料となって、食卓に届けられるものもあるでしょう。
どういうカタチにせよ、皆さんに美味しいって喜んでもらえたら、それが一番やね」。

林さん親子が鳴門金時を収穫している畑でお話を聞いていると、
近所に住む藤原さんとおっしゃる女性が焼き芋にした鳴門金時を持ってやってきました。
そうして「少し休んで、お茶にしませんか?」と誘ってくれます。
お礼を言いながら、藤原さんが手にしたお盆に目をやると、
焼き芋と熱いお茶、それと牛乳が乗っていました。



●鳴門金時と牛乳のあま〜い関係。



「焼き芋には、ほんま牛乳がようあうんでよ。まぁ、ためしにやってみてください」
と言う藤原さんのそばで、林さん親子も笑顔ですすめてくれます。畑の隅に腰をおろし、
アツアツの焼き芋をパカリと割る。香ばしく蒸れた甘い湯気が食欲をそそります。
一口かじると、それは高価な和菓子のようで、同時に混じりっけのない自然の滋味が
記憶の奥にじんわりと染みこんでいくのを感じました。

ハフハフと熱い芋を舌で転がしながら、冷たい牛乳を流し込んでみました。
それまで体験したことのない、優しい甘みが口の中、舌の上を薄く柔らかく包み込んで、
しっとり溶けていく。こんな幸せが、すぐそばにあったとは…。
うっとりしながらもお礼を言おうと目を上げると、額の汗をタオルでぬぐい、
いとおしげに、手にした鳴門金時を見ている正史さんの姿がありました。
ふるさとが誇るブランド芋『鳴門金時』は、これから先もずっと女王で
ありつづけるに違いない──と、確信することができました。

(芋畑から〜終わり)



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芋畑から【第2話】ブランド芋『鳴門金時』生産農家〜林正史さん〜(中編) [芋作りのプロフェッショナル]

●旨い芋が育つ、いい畑があります。




松茂町で専業農家を営む林正史さん、林賀代子さんの芋畑では、鳴門金時が
収穫のピークを迎えていました。鳴門金時は3月末から6月半ばにかけて苗を植え、
早堀なら7月末には収穫が始まり、11月初旬にかけて最盛期となります。

「今年は7月に雨が多くて、多少日照不足でしたが、それでもいい芋が育っていますよ」
と正史さん。鳴門金時の苗が植えられた50mの畝(うね)を約15分かけて、
芋掘機がゆっくりと掘り起こしていきます。
1本のツルによく育った鳴門金時が4〜5本ずつついているのが理想的なのだとか。
それをLサイズ(250g〜350g)、2Lサイズ(350g〜500g)、
3Lサイズ(500g以上)に分け、大切にカゴに収めていきます。

「芋の表面に細かいヒビが入っていると完熟している証拠。
甘いんでよ」と、林賀代子さんが笑顔で教えてくれました。
5年ほど前、ご主人が急逝されたため、それまで会社勤めをしていた、
息子の正史さんが3代目として、芋農家を継いだそうです。

●農家も鳴門金時も、みんなの思いに支えられています。



以来、芋農家の3代目として、鳴門金時に向き合ってきた正史さんは、
これまでの歩みを次のように振り返ります。
「最初は、よう分からんかったけど、小さい頃から親父の仕事は見てきたから、
多少自信はありました。それでも母や周囲の農家をやってる先輩たちが師匠。
みんなが教えてくれんかったら、なかなか難しかったと思います」。

畑の土は、盛り上げた畝の高さを含めて80cmの深さが必要で、
水はけをよくするために『手入れ砂』という塩分を抜いた海砂が
欠かせないのだそうです。しかし、今は海砂を自由に取ることは禁じられているため、
健康で質のいい土を作ることがこれからの課題だと正史さんは言います。

旨い鳴門金時を育てるために、いい畑をつくること。それが3代目となった
正史さんの毎年の目標となっているようです。

(第3話へ続く)


一言編集後記:
取材に行ったのは、この冬の初め頃、急な取材にも快くご対応くださり
本当に感謝しております。次回は早くも最終回の第三話です。(TM)


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芋畑から【第1話】ブランド芋『鳴門金時』生産農家〜林正史さん〜(前編) [芋作りのプロフェッショナル]

●その味その姿、女王と呼ぶにふさわしい。




サツマイモと一口に言っても、その種類は多岐にわたります。
有名どころを少しあげるだけでも、コガネセンガン、ベニハヤト、ベニアズマ、
ムラサキマサリ、ジョイホワイト、シロユタカ、高系14号ほかまだまだあります。
皮の色も、ジャガイモの皮に似たものから、レンコンのような白、
サツマイモ独特の沈んだ紫色などさまざまです。
割った身の色はと言えば、紫、白、黄色、オレンジと色彩に富み、
同時に味わいもいろいろです。こうしたサツマイモの中でも、
一際異彩を放っているのが、我らがふるさとのブランド芋『鳴門金時』です。

鮮やかな赤い皮と、割ったときに現れる鮮烈な黄色い実。
さまざまな調理方法で、自然の深い甘みが一口ごとに踊り出してくる一品。
焼き芋にして、あるいは蒸かし芋にして、パカリと割るのと同時に立ち上ってくる
蒸れたような香ばしい香りの濃厚なこと。
加えて、すらりと伸びつつも出るところはしっかりと膨らんだ麗しい姿。
まさにサツマイモの女王と呼ぶにふさわしい資質です。

●ここが鳴門金時のふるさとです。




さて、女王・鳴門金時の主要な産地は徳島県の鳴門市、松茂町、
川内町、北島町などで、耕作面積は約1000ヘクタールほど。
専業農家の林正史さん、母親の林賀代子さん親子は、このうち松茂町で
約2町(約2ヘクタール/20段・反)の芋畑を耕作し、
年間約60トンの鳴門金時を生産しています。秋も終わりを迎えた
10月末日のよく晴れた日、二人は手入れの行き届いた畑で、
すくすくと育った鳴門金時の収穫に汗を流していました。

(第2話へ続く)

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鳴門金時蒸留所様より:URL http://www.nkj.cc/
オンライン購入ページを商品別にカテゴライズしました。


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