で、このブログとどう関係があるかって?
ん〜。今のところ直接の関係はないのですが、
本ブログの運営スタッフが、ショップ立ち上げをお手伝い
させていただいたんです。
ぜひ覗いてみてね。
「なると金時」も絶賛販売中!
(先月は毎日のように“あるでよ”に通っていたのですが、
毎日のように美味しそうな“なると金時”が入荷していました。
今のお薦めは、ずばり、なると金時芋(箱5kg)です。)
http://www.arunet-awa.com/?pid=5460635
そうそう、本ブログのスポンサーでもある情留酒 鳴門金時も
お買い求めいただけますよ。
http://www.arunet-awa.com/?pid=5375877
鳴門金時蒸留所製造、情留酒「鳴門金時」「鳴門金時 焼き芋」
「では、先生。科学者の立場から、芋焼酎とくに情留酒“鳴門金時”と
“鳴門金時 焼き芋”の美味しい飲み方を考察していただけますか」
こう切り出してみました。
「う〜ん、おいしい飲み方ですか。そうですね。飲む前の日に焼酎を
水で割っておいて、自分の好きな温度にあたためて飲むというのが、
九州ではよく知られた飲み方です。理論はわからないけれど、
焼酎と水が時間をかけてなじむのかもしれませんね。
田舎の友達と飲み比べていて、そういう結論で笑ったことがあります」
「ありがとうございます」って、科学的な意見でないような…^^;)。
しかし、うまいものはうまい!でいいのかもしれません。
芋焼酎ことに情留酒は、そのままストレートでよし、
ロックや水割りで冷やしてよし、あたためてよしと、
いろいろな飲み方が楽しめるのが魅力。
たとえば、25度の“鳴門金時”をロクヨン(焼酎6に水4)の水割りにすると、
ちょうど日本酒くらいの度数となり、食前・食中酒としても存分に楽しめます。
岩田先生は「食後にもゆっくりと飲む」そうですから、きっとストレートの
すっきりとしたキレのある味わいがお好きなのかもしれません。
「あたためると、まろやかな味わいと
芳醇な香りが、
格別」(岩田先生)と、まぁ、
どう飲んでもおいしいということなのでしょうか。
唯一掲載許可をいただいた岩田先生の後ろ姿!
さて、こうなると、なると金時で造った芋焼酎に合うつまみが知りたい!
のが人情。さっそくたずねてみました。
「度数が高く、キリッとした味わいの芋焼酎には、
あっさりさっぱりしたものよりも、
こってりと油っこい肴が合うと、私は思います。たとえば、豚の角煮なんかよく作りますよ」
ほかにも、ダイコンの千切りとホタテの貝柱(缶詰)の
酢和えなども好んで作られるそうです。
男性の皆さん、今夜の芋焼酎の肴、
たまには奥さん任せじゃなく、
自ら厨房に立ってみてはいかがですか?
そして微生物に感謝しながら飲めば、
いっそう情留酒(芋焼酎)が
おいしくなるに違いありません。
(なると金時の魅力を引き出す微生物の力・おわり)
一言編集後記
読者の皆さま、お待ちかねの岩田先生第3話・完結編でした。
微生物に感謝し、好みの飲み方を探し、肴は自分で作ってしまう。
今回の取材だけでなく、岩田先生の焼酎講義をもっと聴きたくなりました。
できれば、岩田先生の手料理と情留酒を味わいながら…。
もちろん、われわれ鳴門金時普及委員会(仮)スタッフも
自作料理を持参しますともっ!(スタッフ一同)
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取材協力:徳島県立工業技術センター
応用生物課専門研究員 岩田深也さん
http://www.itc.pref.tokushima.jp/
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《PR》
詳しくはこちら、http://www.nkj.cc/present.html
鳴門金時蒸留所:URL http://www.nkj.cc/
オンライン購入ページ:http://www.nkj.cc/09_buyitnow.html
実は、スタッフ総出で某ショッピング・サイトの
立ち上げに大忙しだったのです。(後日詳しくご紹介します!)
と余談はさておき、鳴門金時蒸留所さんの
プレゼント第3弾、締め切りまで後10日。
今回のプレゼントは、本ブログでも以前ご紹介させて頂いた、
栗尾商店さんの「うず芋」と、なんと、来春発売予定の
「栗尾流スイートポテト・情留酒風味(仮名)」のセット。
みなさん、ふるってご応募ください。
鳴門金時蒸留所 http://www.nkj.cc/index.html
(スタッフM)
]]>
鳴門金時蒸留所プレゼント企画第2段!当選者発表です。
今、スポンサーに確認したところ。
もうプレゼントは発送済みとのこと。
当選者のみなさん。おめでとうございます!
残念ながら、当選されなかった方、ご心配には及びません。
(今回はかなりの高確率だったそうなのですが)
第3弾も、現在準備中だそうです!
先日、本ブログの読者からもコメントも頂いたのですが、
この地域密着プレゼント企画は評価高いですね〜。
次回も、本ブログでもバックアップする予定でございます。
どうぞ、よろしくお願いします。
A賞:久米さんちの新米
・静岡県 池上様
・香川県 宮野様
・兵庫県 坂本様
・福岡県 長谷部様
・東京都 斉藤様
B章:岩田先生がつった鮎
・大阪府 山名様
・青森県 阪本様
・和歌山県 古井様
・三重県 柳瀬様
・埼玉県 小野様
※当選者のみなさま!もし、このブログをご覧になられましたら、
お気軽にコメントくださいませ。
徳島県立工業技術センター内にて
焼酎づくりに欠かせないのが、麹カビ菌と酵母菌。いずれも微生物です。
前回の続きでいうと、情留酒の『鳴門金時』『鳴門金時 焼き芋』
(いずれも、蒸留元:鳴門金時蒸留所)の原料である『なると金時』に含まれる
デンプンを麹カビ菌が糖に変え、その糖をエネルギーにして酵母菌が働きます。
その結果、ボクたちを魅了してやまないアルコールが発生するのです。
ブランド芋・なると金時と2つの微生物が織りなす絶妙なバランス。
これが、うまい情留酒の秘密なのです。
ところで微生物の一方、麹カビ菌には大きく3つの種類が
あるのを知っていますか? 焼酎の瓶などに貼られた一括表示を
見ると白麹・黄麹・黒麹などと表記されているはず。
「菌の胞子の色によって分けているのですが、
それぞれ性質も大きくことなります。その性質
の違いから黄麹は清酒によく使われています。
また白麹は黒麹から突然変異で生まれたもので、
白黒いずれも焼酎づくりによく使われます」
(徳島県立工業技術センター・応用生物課専門研究員・岩田深也先生)。
黒麹は、デンプンを糖に変えるのと同時に、雑菌の繁殖やもろみの
腐敗を防ぐクエン酸を作り出す力が非常に強い微生物です。黒麹はキレの
いい味わいを出すとも言われますが、黒い胞子が衣服や蔵を汚すため、
現在ではクエン酸を作り出す力があり、周りが汚れにくい白麹が主流となっています。
こちらはどちらかというとマイルドな味わいの焼酎に仕上がるそうです。
また、黄麹はクエン酸を含まないため、焼酎には不向きとされてきました。
このため比較的暖かい地方で白・黒麹を使った焼酎が、気温の低い地方で
黄麹を活かした日本酒がもっぱらつくられてきたのでしょう。
「中には黄麹でつくられた焼酎もあります。
いずれにしても焼酎は嗜好品。白麹・黒麹
どちらの麹カビ菌でつくった焼酎にも秀でた
味わいがあって、自分の舌でパートナーを探す
しかないでしょうね」と、岩田先生。
次回は、そんな岩田先生が情留酒をいっそうおいしくいただく飲み方のコツと、
情留酒に合う肴(さかな)を紹介してくれます。お楽しみに!
(つづく)
一言編集後記
岩田先生、今回もありがとうございました。
焼酎づくりに欠かせない麹カビ菌と酵母菌に頭が
下がる思いです。
いや実際、岩田先生は焼酎をいただく際に、
きっと微生物たちに感謝の祈りを捧げている、
そんな気がしてなりません。
ボクも今夜から見倣いたいと思っています。
(スタッフi)
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取材協力:徳島県立工業技術センター
応用生物課専門研究員 岩田深也さん
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写真提供:鳴門金時蒸留所
なると金時から生まれる情留酒『鳴門金時』『鳴門金時 焼き芋』
(いずれも、蒸留元:鳴門金時蒸留所)は、その過程で、発酵という
段階を踏んでいます。発酵によってできる食品を考えてみると、
ボクたちの身の回りには情留酒をはじめ、多くの種類があることに気づきます。
たとえば、日本酒、酢、味噌、醤油、納豆、
キムチ、
パン、ヨーグルトなどなど。
というわけで、今回は、発酵することで情留酒はなぜおいしくなるのか、
というよりも情留酒づくりに発酵が欠かせない理由について、
徳島県立工業技術センターに応用生物課専門研究員の
岩田深也先生を訪ね、いろいろと教えていただきました。
ちなみに岩田先生は、微生物学の視点から、
プロの職人さんたちに焼酎および清酒づくりを指導して、およそ30年。
焼酎・清酒の大家として、結構広く知られた方だったりするわけです。
酵母/写真提供:徳島県立工業技術センター
「なると金時が焼酎として生まれ変わっていく中で、麹(こうじ)カビ菌、
それに酵母が深く関わっています。彼らの健気(けなげ)ともいえる働きがなければ、
いかにうまい『ブランド芋・なると金時』といえども、
私たちを魅了してやまない情留酒に変身することはできないのです」
次回は、そんな情留酒がどのようにして生まれてくるのか、
微生物たちの視点からご紹介します。
(つづく)
一言編集後記
情留酒『鳴門金時』『鳴門金時 焼き芋』の誕生に深く
関わってこられた岩田先生は、実は福岡のご出身とか。
そしてもちろん焼酎も毎晩、欠かさずたしなまれているそうです。
そんな先生が「はじめて出来た情留酒を飲んだとき、
これは九州の焼酎を超えたな」と、正直感じたそうです。
焼酎大家をうならせた、ブランド芋・なると金時から生まれた
情留酒の秘密に、次回はさらに迫ってみたいと思います。
(スタッフi)
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取材協力:徳島県立工業技術センター
応用生物課専門研究員 岩田深也さん
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なると金時の苗は、農家が種芋・親芋をとっておいて、
翌年苗を育てたり、JAや苗の販売業者から購入したりといった方法で
入手されています。しかし、藍住町にある一宮バイオファームを頼る
農家では、まず2月から3月に種芋を持ち込み、翌年4月に植える苗を
育ててもらっているそうです。
と、一宮バイオファーム代表の一宮健二さん。
ところで、一宮さんは農家から預かった『なると金時』から
どのように苗を生み出しているのでしょうか。詳しいことは、
企業秘密と言うことで話してもらうことはできませんでしたが、
おおよその流れは教えてくれました。
まず農家から預かった種芋を発芽させます。発芽した若芽の先端から
少し下あたりにある成長点(茎頂分裂組織)を切り出し、その成長を
待ってまた切り出す。研究室(無菌室)で行われるこの作業は、
顕微鏡をのぞいて行う繊細なものといいます。
次に、切り出したたくさんの成長点は、ある程度育ってきたところで、
環境に慣れさせる順化という行程のため温室に移されます。
そこで大切にしっかりとした苗の元へと育てられていくのだそうです。
なると金時の苗は、一般的には4月頃、ほ場に植えて、
早いところでは7月に掘り始め、10月くらいまで収穫作業が続きます。
一宮さんは、自分がつくった苗がうまく実をつけているか、
丈夫にそだっているか、と時間を見つけては農家さんと
その“ほ場(砂地の畑)"を訪ねて回るそうです。
こうした取り組みの中で、バイオ技術者・
一宮さんと各農家との間に、しっかりとした信頼関係が
生まれているようです。それが、今年よりも来年、来年よりも
再来年というように、いっそうおいしい『なると金時』を
育てているのでしょう。
(バイオ技術者と農家の二人三脚 おわり)
一言編集後記
農業におけるバイオ技術は、無菌室の中だけで行われて
いるのではない──ということが、今回の取材でよく分かりました。
近隣の農家さんが三々五々、一宮バイオファームに集まり、
談笑する中で、いっそうおいしい『なると金時』づくり
のヒントが生まれている。一宮さんが実際に畑に出かけて、
農家さんの話を聞くことで、来年の苗作りに具体的な
アイデアがわいてくる。そういう現場での、情報が最先端の
技術を支えているのですね。今回、取材にご協力くださった
一宮さんはじめ農家の皆さん、あらためてお礼を申し上げます。
ありがとうございました。(スタッフi)
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バイオテクノロジー(以降、バイオ技術)と聞いて、
読者の皆さんはどんなイメージを持つでしょうか?
そのまま直訳すれば生物技術。遺伝子組み換えや細胞融合と
いった最先端のバイオ技術が注目され、遺伝子組み換え大豆
などが各種媒体の記事を賛否両論賑わしています。
このバイオ技術の一つに、クローン技術があります。
クローン牛など動物への使用で物議を醸す場面もありますが、
農業についていえば、昔から一般的に採用されている技術だったりします。
たとえば、収穫された作物の中で、品質の良いものを選び、
その種を取って翌年畑に蒔く。これを繰り返すことで淘汰が行われ、
さまざまな面で長所を備えた作物が育っていくわけです。
こうしたクローン技術、つまりバイオ技術を用いて、おいしい
『なると金時』づくりに挑戦しているのが、徳島県藍住町に研究室・
温室を備える一宮バイオファーム代表の一宮健二さんです。
と、一宮さんは控えめながら、なると金時とのかかわりを話します。
次回は、一宮バイオファームの取り組みや考え方についてご紹介したいと思います。
(つづく)
一言編集後記
「自分は黒子」と語った一宮さん。とはいえ、
良い苗がなければ、おいしいなると金時も生まれない
のが道理。取材時にも大勢の農家さんたちが笑顔で
相談に来られていました。どうやら、ここでは、
ブランド芋・なると金時がバイオ技術者と農家の二人三脚で
大切に育てられているようです。(スタッフi)
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沖縄のコンビニで見つけた“鳴門金時”。
まさかね。沖縄で販売されるているなんて。
レジのちかくにずらっと並んでいる黄色いパッケージがあって、
何かな?って手に取ると、“鳴門金時”の文字が。
早速買って食べてみました。ん〜。美味しい。
甘いものには目がない方なので、これはなかなかのお味です。
コンビニのお菓子って、ちょっともう飽き飽きしている
ところがあって、こうした地方のお菓子が並んでいるのは嬉しい。
もちろん、知名度は大手のお菓子に比べて低いかも知れない。
でもね。こうした美味しいお菓子もコンビニに並べて欲しい。
そう思います。
では、また。
お菓子は市岡製菓株式会社さんの“鳴門金時 焼ぽてと・焼マロン”
詳しくは、こちら。
http://www.ichioka-seika.co.jp/index.html
一言編集後記
新コーナー「スタッフMのおこぼれ芋話」でした。
明日は、鳴門金時バイオテクノロジーの記事です。
そう簡単には取材できない、厚いベールに包まれた
バイオテクノロジーの世界。お楽しみに。(スタッフM)
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“阿波の逸品”フラッグ
徳島県で、阿波の逸品販路拡大事業がスタートして2年。
この間、最前線でPRに努めてきた徳島県観光戦略局観光企画課物産
ブランド担当事務主任の多田恵子さんは、阿波の逸品たちが、全国に
羽ばたいていくために欠かせないものがあると気づいたそうです。
「阿波の逸品は、地元のメーカーさんが愛情を込め、自信を持って
送り出した商品です。とくに加工食品には、徳島の特産品が素材と
して多く使われています。おいしくないはずがないんです。それを
どう消費者の皆さんに手にとってもらうか、これからはそこを中心に
考えていかなければならないと思っています」
多田さんたちは、県内外のふるさと見本市への参加、百貨店などの
バイヤーへのアピールなどを通して阿波の逸品PRに取り組んできました。
しかし、それだけでは多くの人に知ってもらい、手にとってもらうこと
は難しく、時間もかかりそうです。かといって、店頭に並べられた阿波の
逸品たちを一つひとつ、誰かがそばでお客さんに紹介していくことも
できません。そこでまず一つ目はパッケージやネーミングによる
アピールを再考してみることが挙げられます。
「たとえば、鳴門金時蒸留所さんにうかがったとき、レッテルの
商品カテゴリーが蒸留酒ではなく“情"留酒になっていたんです。
えっ?
どんな焼酎なんだろうって、とても気になりました。
職人さんたちが、ブランド芋・なると金時に正面から向き合い、
おいしい焼酎造りに傾ける情熱をエネルギーに、じっくり蒸留した
新ジャンルの焼酎なのだそうですね。そういった消費者に強く
訴えかける商品作りも大切なことだと感じます」と、多田さん。
そして二つ目は「メーカーさんも、ある程度のリスクを支払う姿勢
が必要ではないでしょうか」という点。先述のネーミングやデザインに加え、
販売の方法などについて、専門家のチカラを借りることも、いっそうの
飛躍に向けた一つのリスク(投資)として、ときには必要なことなので
はないでしょうか。
「スダチやユコウ、ユズを有機農法で生産している農家さんの例が
あります。話題の有機農法ですが、それだけではPR力に欠けるため、
有機農法で育てた柑橘を使ったジュースや調味料づくりに取り組んで
います。いろいろなリスクを乗り越えて、新しい視点からの加工食品
生産に挑戦しています」
くだんの農家の方は、比較的高齢の方と聞きました。
それでも新しいことにチャレンジしていく姿勢を持ち続けています。
多田さんのところに頻繁に相談に訪れもし、小さいながらもジュースや
調味料を生産する工場も建てたそうです。そうした努力の結果、ある大手
流通会社からオファーが舞い込んできたといいます。『有機農法による
加工食品』と『ひたむきな農家』が、キーワードだったそうです。
「小さなきっかけに過ぎないかもしれません。でも、そこに新たな
チャンスがきっと生まれてくるに違いありません」と、多田さんは
期待を込めた口調で語ってくれました。
フラッグのコピー“ええもん ようけ”は
“良いものが たくさん(ありますよ)”の阿波弁
今回、多田さんにお話をうかがって、なると金時を素材にした加工食品
をはじめ、阿波の逸品たちが、新たな挑戦によってきっかけをつかみ、
大きく花開いてくれることを、われわれ鳴門金時普及委員会(仮)も
願わずにはいられないのです。
(全国へ羽ばたけ『阿波の逸品』 おわり)
取材協力:徳島県観光戦略局観光企画課
物産ブランド担当事務主任 多田恵子さん
http://awa-arudeyo.net
一言編集後記
多田さん、お忙しい中、楽しいお話をありがとう
ございました。多田さんをはじめ、徳島県観光戦略局
観光企画課物産ブランド担当の皆さんのご活躍で、
今後、阿波の逸品が天高く飛翔されますよう
お祈り申し上げております。(スタッフi)
鳴門金時蒸留所:URL http://www.nkj.cc/
オンライン購入ページ:http://www.nkj.cc/09_buyitnow.html
前回に続き、徳島県庁をたずね、徳島県観光戦略局観光企画課物産
ブランド担当事務主任の多田恵子さんにお話をうかがっています。
自然豊かな徳島県で生産されブランド化が図られている、なると金時
をはじめとした魅力的な産品をベースに、さまざまなアイデア加工食
品が生まれ、多くの人に食されるのを待っています。
「消費者に知ってもらい、味わってもらえれば、
きっとファンになっていただけるすばらしいも
のばかりです。阿波の逸品に登録してもらった
商品については、特に自信を持って全国におす
すめしていきたいと思っています」
多田さんは、これまでに県内だけでなく東京・大阪など大都市圏で
行われるふるさと見本市に地元メーカーとともに参加したり、百貨店
のバイヤーと地元メーカーとの接点を設定したりと奔走されています。
東京での物産展示会の様子
「地元メーカーさんにおじゃまして、生産の様子を見学したり、
問題点をうかがって、PRに役立てています。もちろん鳴門金時
蒸留所さんにもうかがいました。
余談になりますが、そこで『情留酒・鳴門金時』をいただいて、
芋焼酎のイメージが、激変といっていいくらい
変わりました。香りも味も癖の強い焼酎を想像
していたのですが、味わいふくよかで、のどご
しも柔らか、とにかくおいしい(笑)。
ちょうど『情留酒・鳴門金時 焼き芋』の仕込み用にこんがり焼か
れた、なると金時の焼き芋があったので、それもいただきました。
これぞ焼き芋といった感じで、ああ、これならおいしい焼酎ができ
て当たり前だなぁって感じたものです」
全国的にも秀でた阿波ブランド。そうした素材
を贅沢に使った阿波の逸品を広く普及させてい
くために、メーカー個々のPR方法にもカギがある
と、多田さんは考えるようになったそうです。そのため今年度は地元
メーカーを対象にした相談会や勉強会も企画しているとのこと。
他県から講師を招いての勉強会
モノは良い…それを消費者に手にとってもらうために何が必要なのか。
次回は、多田さんが阿波の逸品販路拡大事業に関わる中で、実際に肌で
感じ、見えてきた方向について紹介します。
(つづく)
取材協力:徳島県観光戦略局観光企画課
物産ブランド担当事務主任 多田恵子さん
http://awa-arudeyo.net
一言編集後記
どこかで読んだ本の中で、古くからある全国各地の
特産品の多くは、江戸・元禄時代の繁栄(バブル)と、
それに続く享保のデフレ期に形成されたそうです。
とにかくデフレ期には、次々と新商品を投入して売上げ
の下落を食い止めないといけませんから、商品は多産多
死にならざるを得ない。その中から、新しい時代の商品
が生まれてくるのだそうです。
実は本ブログの取材を通じて、そうした動きをひしひ
しと感じていて、きっと市場を賑わす商品がここ徳島
からも出てくるのではないかと大いに期待しています。
(スタッフm)
鳴門金時蒸留所:URL http://www.nkj.cc/
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「なると金時イコール徳島県のイメージが定着してきた」と聞けば、
その周知に情熱を傾ける鳴門金時普及委員会(仮)スタッフとしては、
うれしい限りなのです。
そんな耳に心地よい、春の草原を渡るそよ風の言葉を聞かせて
くれたのは、意外にも徳島産品のブランド化を図っている
農林水産部とくしまブランド戦略課の担当者さんではなく、
徳島県観光戦略局観光企画課物産
ブランド担当事務主任の多田恵子さんでした。
というわけで、今回我々は徳島県庁に担当課を訪ね、
お話をうかがっています。多田さんは、徳島が誇る阿波のブランド芋・
なると金時をはじめ、スダチや鳴門わかめといったブランド産品を
原料にした加工食品および工芸品の販売促進とその支援に取り組んで
いらっしゃいます。
まずは、物産ブランド担当のお仕事についてうかがってみました。
「2年前の平成17年度に阿波の逸品販路拡大事業(※)
がスタートしました。これは県内のメーカーさんに
広く声をかけ、それぞれの商品を阿波の逸品として認定し、
県を挙げて応援していこうという企画です。
この2年間で、食品138品目、工芸品24品目が
リストに掲載され、今年度も募集を続けています。
私たち物産ブランド担当は、これら阿波の逸品を
増やし、そして全国にPR、販路の開拓・拡大を
図っています。」
さっそく、なると金時を原料とした加工食品を中心に、
阿波の逸品の販路拡大策などについて具体的に聞いてみました。
(つづく)
※ 阿波の逸品販路拡大事業
(リンク先 http://awa-arudeyo.net/hanro.php)
取材協力:徳島県観光戦略局観光企画課
物産ブランド担当事務主任 多田恵子さん
http://awa-arudeyo.net
一言編集後記
多くの品目が『阿波の逸品』としてリストアップされる中で、
なると金時を原料とした加工食品は1割に迫る奮闘ぶり。
もちろん当ブログのメインスポンサー・鳴門金時蒸留所さんの
『情留酒・鳴門金時』をはじめ、以前ご紹介した和菓子の老舗・
栗尾商店さんの『鳴門うず芋』も名前を連ねています。
次回は、なると金時を素材とした加工食品など『阿波の逸品』
の販促に向けた具体的な取り組みなどについてご紹介します。
お楽しみに!(スタッフi)
鳴門金時蒸留所:URL http://www.nkj.cc/
オンライン購入ページ:http://www.nkj.cc/09_buyitnow.html
暑い夏がやってきました。1日の仕事が終わったら、
よ〜く冷 やした『情留酒』でホッと一息。
そんな『情留酒 鳴門金時』『情留酒 鳴門金時 焼き芋』を
ご愛飲の皆様に特報です。
いよいよ鳴門金時蒸留所の
プレゼント企画第2 弾!がスタートします。
プレゼント は、鳴門金時蒸留所営業部長・久米さんち で取れた新米5kg
もし くは、鳴門金時蒸留所・元木社長の中学校の恩師・岩田 安弘先生が
徳島 の清流・吉野川で釣り上げると豪語する天然アユ5尾です。
どち らも降り注ぐ太陽と澄んだ水の恵みをたっぷりいただいた
田舎が香る特 選素 材。どしどし、ご応募下さい。
【応募要領】
●懸賞内容
今回はクローズド懸賞です。鳴門金時蒸留所の『情留酒 鳴門金時』 『情留酒
鳴門金時 焼き芋』いずれかのラベルに表記された3 文字の記号(バーコード
の近く)、所定の項目を記入の上、下記宛先ま でお送り下さい。
●応募資格
鳴門金時蒸留所の『情留酒 鳴門金時』『情留酒 鳴門金時 焼き芋』 いずれ
かをご愛飲いただいている皆様です。20歳未満の皆様のご 応募はご遠慮下さい。
●応募方法
ハガキにバーコード近くにある3文字の記号・住所・氏名・年齢・電話番号、ご
希望のプレゼント名いずれかを明記し、下記宛先までご応募ください。(複数
応募可)
●プレゼント
A賞(5名様) 「久米さんちの新米・5kg」玄米希望の方はお書き添え下さい。
B賞(5名様) 「恩師、岩田先生が釣る吉野川の天然アユ5尾(サイズ未定)」
※鮎は、天然鮎を冷凍して、クール宅急便で送りします。
(冷凍のまま、“解凍せずに”焼くと、美味しくいただけます。)
●応募宛先
〒779-3207 徳島県名西郡石井町高原字桑島7-1
鳴門金時蒸留所『夏のプレゼント企画』係
※電子メール[宛先:info@nkj.cc]でもご応募可能です。
件名(Subject)は「夏のプレゼント企画」とお書きください。
●締め切り
平成19年9月30日(日)※当日消印有効
●当選発表
平成19年10月10日(水)
鳴門金時蒸留所ホームページ・鳴門金時応援ブログ「レッドアンドイエ ロー」
にて、当選者の発表(県名・名字)をいたします。
【お知らせ】
お酒は20歳になってから、適量をお召し上がり下さい。また『情 留酒 鳴門金
時』『情留酒 鳴門金時 焼き芋』は、お近くの酒販店でお求めください。
〒779-3207 徳島県名西郡石井町高原字桑島7-1 元木明彦
TEL.088-675-3933
FAX.088-675-3911
鳴門金時蒸留所:URL http://www.nkj.cc/
オンライン購入ページ:http://www.nkj.cc/09_buyitnow.html
▲スペイン・バルセロナで行われた授賞式で、
金メダルを受け取った栗尾実太郎専務。
まずは、早春の当ブログ2月16日(金)、22日(木)、27日(火)号をご覧下さい。
そこでご登場いただいた徳島県美馬郡つるぎ町貞光の
老舗和菓子屋・栗尾商店さんが、世界の舌をうならせました。
受賞品目はもちろん、今回の快挙に先行してわれわれが取材・紹介しました
「鳴門うず芋」です。
ちなみに、モンドセレクション(MONDE SELECTION)とは、
世界的に権威を認められた食品品評会のこと。この品評会は、
1961年ベルギー政府とECが共同し、
お菓子を中心とした食品の品質向上を目的に誕生させたものだそうです。
世界食品オリンピックとも訳されるモンドセレクションの難関。
とはいえ、徳島が誇るブランド芋・なると金時を、栗尾商店さんで
約80年にわたり代々受け継がれてきた密床につけ込み仕上げた『鳴門うず芋』が
突破したからといって、さして不思議なことではないのかもしれません。
来年、再来年と期待がかかる中で、なると金時と栗尾商店さんの挑戦は続いていきます。
▲モンドセレクション2007金賞を記念して作成したポスター。
ちなみに制作したのは鳴門金時普及委員会(仮)スタッフ
でデザイナーの水口(M)さんです。
さて、鳴門金時普及委員会(仮)スタッフは、依然として
紺屋町通りに面して、のれんを出す炉端料理の
「徳島おいしん坊倶楽部 和いん」におじゃましています。
和食料理人の井上博之さんの笑顔とお話を楽しみながら、
旨い料理と情留酒・鳴門金時、情留酒・鳴門金時焼き芋のロックに
舌鼓を打っているわけですが、このままでは
どんどん心地よい酔いが回ってしまいそうです。
そこで、意を決して席を立ち、予約席・団体席のある2階、3階を
見せていただくことにしました。
「2階は2名様〜10名様までの団体でゆったりと落ち着いて
過ごしていただける畳のお座敷になっています。
3階は10名様〜50名様といった大人数で、気兼ねなく楽しんで
いただける広い板の間のお座敷をご用意しています」と、
案内に立ってくれた井上さん。
“和いん”2階
“和いん”3階
いずれも通りに面して、大きな窓が切られているため、
徳島の夜の町が見下ろせるかたちになっています。お盆に来てみたいなぁと
思っていると
「阿波踊りの有料演舞場が目の前ですから、
シーズンの1、2カ月前にはほとんど予約で埋まってしまいます。
できるだけ、お早めにご予約されることをおすすめします」と井上さん。
窓際に腰を下ろして、阿波踊りの熱気を眼下に、うちわを扇ぎながら
おいしい料理をつまみ、情留酒・鳴門金時、情留酒・鳴門金時焼き芋で喉を潤す──。
もしかしたら、徳島のブランド芋なると金時を食材にした創作料理も
並んでいるかもしれません。
親しい仲間たちと、そんな贅沢で幸せな時間を過ごせるお店、
“和いん”に、足を運んでみませんか?
(情留酒と創作料理に話が弾む店・終わり)
一言編集後記
和食料理人の井上博之さん、和いんスタッフのみなさん、
取材にご協力くださりありがとうございました。
取材後は、鳴門金時普及委員会(仮)スタッフに、
メイン・スポンサー鳴門金時蒸留所の馬島さんも加わって、
ちょっとした宴会になってしまいました。
「うまい」の連呼の間に笑顔と情留酒を挟みながら、
落ち着いた店内で夜の更けていくのを忘れてしまいました。
お盆はもう予約で埋まってしまったでしょうか?
取材時に予約しとけば良かったなぁと、
今になって悔しがっております。(スタッフi)
取材協力:和いん
和いん
徳島市紺屋町12-1甲子万PART2
電話:088-657-7477
営業時間:平日17時30分〜翌1時/日・祝17時30分〜24時
定休日:月曜日
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「うちの料理は、お客様の注文をうかがってから手作りします。
あらかじめ用意された冷凍食品をお出しするようなことはありません」と、
厨房担当で和食料理人の井上博之さん。
おっとりとした笑顔に、自信をのぞかせます。
まず、出てきたのは「魚介とアボガドの生春巻き・650円(税別)」
「海鮮刺身盛り合わせ・1800円(税別)」。
いずれも徳島産の鮮魚をふんだんに使った彩り鮮やかな一品です。
「魚介とアボガドの生春巻き」「海鮮刺身盛り合わせ」
アボガドと相性抜群のマグロを巻いた生春巻きをかじると、
爽やかなソースが両者をいっそうなじませ、瞬く間にお腹の中に収まっていく。
そこへ、すかさず情留酒・鳴門金時のロックを流し込めば、
ならばと、盛り合わせの鯛を刺身醤油にちょいと漬けて、口の中に放り込む。
ぷりぷりとはじける弾力が地元産の証明です。
「食材は、ボクたち和食のスタッフが市場で仕入れています。
お客様に本物を、しかもおいしいものを味わっていただきたいですから、
結構シビアに選んでいるんですよ」。
さて、口の中もさっぱりとしたところで、
少し濃厚な味を求めたくなりました。続いてテーブルに運ばれてきたのは
「豚トロと温泉玉子のサラダ・750円(税別)」
「とろとろ大根とひき肉の味噌チーズ焼き・650円(税別)」の二品。
強火で炙(あぶ)り焼かれたジューシーな豚トロを、
とろりと崩れる温泉玉子に絡ませ、新鮮なサラダとともにいただきます。
「豚トロと温泉玉子のサラダ」
「とろとろ大根とひき肉の味噌チーズ焼き」
甘みたっぷりの脂にトマトドレッシングが鋭く効いて、これまた絶品。
うなりつつ、なると金時を原料にした芋焼酎のロックで舌を洗い、
ここで皿を代えて、箸を乗せるだけで切れるほど柔らかく煮込まれた大根をぱくり。
ひき肉のうま味をしっかりと吸った大根に、味噌とチーズの甘辛い味が誠によく合うのです。
「材料はできるだけ徳島産のものをチョイスして使うようにしています。
今日は残念ながら、なると金時の料理はご用意していませんが、
季節にはどんどんお出ししていこうと考えていますので、楽しみにしていてください」
(つづく)
取材協力:和いん
和いん
徳島市紺屋町12-1甲子万PART2
電話:088-657-7477
営業時間:平日17時30分〜翌1時/日・祝17時30分〜24時
定休日:月曜日
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おやっ?──日の入りがめっきり遅くなった街に、遠く小さく奏でられる笛の音。
耳を澄ませば、新町川を渡るぬるい夜風に乗って、阿波っこにはおなじみの“よしこの”
が流れてきました。夏の風物詩、阿波踊り。
「もうすぐなんやなぁ」と、街中に熱気があふれる情景が自然と心に浮かび、
これからうかがうお店にも、知らず知らず期待が高まってきます。
阿波踊りの桟敷席(有料)が設けられる紺屋町通りは、市内でも指折りの繁華街。
その紺屋町通りに面して、のれんを出しているのが、
炉端料理の「徳島おいしん坊倶楽部 和いん」です。
このお店で、当ブログのメイン・スポンサー鳴門金時蒸留所が情熱込めて
送り出している情留酒が飲めると聞き、評判などをうかがおうと訪ねました。
外観はビルですが、店内に入ると、柱や梁など年代物を思わせる木造の雰囲気で、
適度な照明に、ゆったりとした間隔でテーブル席が設けられているのが分かりました。
そこで対応していただいたのは、井上博之さん。厨房担当の和食料理人さんです。
「和やかにおだやかに、時にはみんなで和気あいあい、
心ゆくまでおくつろぎいただきたいと願って付けられた“和いん”の店名に
ふさわしい料理をお出ししたいと、スタッフ一同頑張っています」
なるほど。店名はワインに合う和洋折衷料理を出しているからに違いないと
想像していましたが、雰囲気としての“和”を楽しめる料理やおもてなしを目指している…。
情留酒・鳴門金時、情留酒・鳴門金時焼き芋を飲むのに、
うってつけのお店だったのです。
(つづく)
取材協力:和いん
和いん
徳島市紺屋町12-1甲子万PART2
電話:088-657-7477
営業時間:平日17時30分〜翌1時/日・祝17時30分〜24時
定休日:月曜日
一言編集後記
井上さん!お忙しい中取材の応対誠にありがとうございました。
少し記事のアップが遅くなりましたが、“和いん”を本ブログでご紹介
できて嬉しく思います。
近日寄らせて頂きます。(スタッフM)
前回、岡萬本舗店主・岡田健次さんは、農業振興を通して
世界に笑顔の輪を広げていると紹介しました。
もちろん、もっと身近なところで“鳴門金時おいもの親子”を
はじめとした本業の和菓子づくりでも、みんなの“笑顔”につながる努力を惜しみません。
「とにかく、和菓子でも洋菓子でもシンプル・イズ・ベストだと思っています。
甘味にしても原料にしても、自然のものを使いたいんです。
そのかわりに手間暇をしっかりかければいいんですよ」。
前回、触れた海外でのサトウキビ栽培や、なると金時づくりも、
自然な材料でつくったお菓子をみんなに食べてもらいたいという
気持ちが根っこになっているのです。
「今、普通に流通している砂糖が気に入らないんです。
私は、県内で和三盆糖を手作りしている先から、砂糖を分けてもらっています」。
しかし、その生産量が現在、徐々に減り始めているそうです。
そこで今後も納得できる砂糖を手に入れるため、
自らサトウキビ生産に取り組んだのだといいます。
そうまでして自然の素材を手に入れたいと考えるのには、
岡田さんの深いこだわりがあります。
「お母さんが、子どもたちに『虫歯になるからやめなさい』とか
『そんなものばかり食べていたら体を壊すわよ』とか言うのを聞くと、
お菓子をつくる立場にいる者としてはしんどいです。
だから私は『このお菓子は体にいいから食べなさい』
『糖尿病にも悪くないから食べてください』
と言われるようなお菓子をつくりたいんです」。
岡田さんは、その目標に向かって、和菓子づくりに、
材料選びに、そして原料を育てるための農業に、
正面から向き合っています。
(世界で笑顔を育てる和菓子の人・おわり)
取材協力:岡萬本舗
HPアドレス:http://www.okaman-honpo.com
一言編集後記
「なぜ、そうなるのか?」の気持ちをそのままにしない人。
これが岡田健次さんの印象です。疑問に思ったことは、
時間をかけてもとことんやる。そんな強い信念の人です。
インドネシアで現地の人たちとコミュニケーションするために、
50歳を過ぎて2ヵ月間寝る間も惜しんでインドネシア語を勉強したそうで、
今では、ほとんどネイティブの域に達しているとか。
脱帽ついでに、ひとつお願いを思いつきました。
「酒飲みは甘いモノが苦手」という、ひとつのセオリーがあります。
そこで、情留酒に合う、和菓子をつくってほしいのですが、
いかがでしょうか?(スタッフi)
↑岡萬本舗・店主の岡田健次さん
徳島産の“なると金時”が原料という“鳴門金時おいもの親子”を
いただきながら「やっぱり、なると金時は世界一のお芋なのだ」
という思いを強めていた時、
突然、店主の岡田健次さんがこう切り出しました。
「うちのお菓子は、確かに鳴門の芋しか使っていません。
それは芋本来の魅力もありますが、農家のチカラ、
日本の農業技術あっての、なると金時だと思うからなんですよ」。
そんな岡田さんは、現在インドネシアで、なると金時の栽培に取り組んでいるそうです。
「最初は、お菓子の原料である砂糖をつくるため、
サトウキビを育てたいと思ったんです。合成した甘味ではなくて、
自然の素材を求めたんです。でも、サトウキビは本格的に収穫し
精糖できるようになるまで、4〜5年ほどかかるんですね。
そのことを現地の人たちに話すと、すぐに収穫できる作物も
育てたいんだけどって言うんです。
それちょうど、なると金時の苗があるから、
これを育ててみればいいと譲ったんです」。
地元にも、特産のジャガイモがあったそうですが、
なると金時のような甘い芋ではないといいます。
そうして、苗を植え、育て始めたものの当初はうまくいかなかったそうです。
平地はもちろん海の近くや、海砂を入れた畑を作っても
やっぱりうまく育たなかったといいます。
「原因は気温にあったんです。昼と夜の温度差が10度くらい
ないとなると金時は大きく、おいしく育たないんです。
たとえば鳴門の海岸沿いは日中35度を超えていても、
夜には25度くらいまで下がるんです。下がりすぎてもいけない。
15度以下になると芋が風邪を引いて腐ってしまうんです。
そういうことを日本の農家は研究して、技術として身につけています。
世界では土地はあるけれど、そういった面での知識に乏しい面もあるんです」。
現在、岡田さんは現地の人たちと協力して、昼と夜の温度差のある
標高800m付近の高地で、徳島から持ち込んだなると金時の苗を育てています。
「優れた苗をつくるためのバイオ技術、安定した収穫を得る水耕栽培をはじめ、
日本の農業技術をもっと世界に伝えるべきなんです。
そこに日本の農業の未来があるような気がしますよ」。
いつのまにかグローバルなお話になっていましたが、実際に、
岡田さんは海外での農業振興を通して、たくさんの笑顔を育てているのです。
↑インドネシアでの農作業風景(参考写真)
(次回へ、つづく)
取材協力:岡萬本舗
HPアドレス:http://www.okaman-honpo.com
取材中「まぁ、お茶でもどうぞ」と、岡萬本舗店主・岡田健次さんが
すすめてくれたのは焼き芋にそっくりの饅頭菓子でした。
菓子盆に入れられたその和菓子は、よく見れば大小2つ。
「これは当店の商品の中でも人気が高い“鳴門金時おいもの親子”です」。
小さいほうをいただき半分に割ると、焼き芋そのままに小気味良く破れる皮の下には、
ホクホクとした餡が詰まっています。
口に入れるとしっとりとした中にもホロホロとこぼれる感じといい、
こうばしくやさしい甘みといい、まさに焼き芋。
そして…??? これはココア? 「子芋はココア風味、大きい方の
親芋はシナモン風味で仕上げとるんです。
どちらもなると金時のうま味を引き出すのにとても相性がええんでよ」。
確かに、これは、ハグハグ…うまい。
「これがでけるまでには、結構苦労しました。
焼き芋のポロッとこぼれる感じがなかなか出せなかったんです」。
その答えは2度焼きにあったそうです。
一度加熱したそれぞれの材料を一度冷やし、あらためて材料を合わせて
もう一度焼くといったことだったそうです。
ちょっとしたアイデアなのかもしれませんが、いつも「なると金時」
「和菓子」のことを考えているからこそ生まれた発想なのでしょう。
それは、家庭で焼き芋をおいしく仕上げるコツを教えてくれたことでも分かります。
「なると金時で焼き芋をつくる時も2度焼きがおいしいんでよ。
なると金時の甘みは、生のうちは真ん中あたりにはあるんだけど、
皮に近い外側には少ないんです。
ラップをして3分ほど電子レンジにかけ、冷ましたものを今度は
オーブンかトースターで焼いてやると全体が甘い焼き芋に仕上がるんです」。
読者の皆さん、ぜひお試しになってはいかがですか?
さて、次回はそんな岡田さんに、なると金時への思い、
お菓子づくりでの発想法などについて聞きます。
(次回へ、つづく)
取材協力:岡萬本舗
HPアドレス:http://www.okaman-honpo.com
一言編集後記
ん〜。こんな素敵なお菓子(おいもの親子のこと)
があるとは、全然知りませんでした。
ふじ餅しか眼中になかったんです。
店内をよく見ると、他にもたくさんの種類のお菓子が!
これからは、ふじ餅だけじゃなくて
いろいろ買わさせていただこうと思います。
(スタッフm)